あわい 対話でつなぐメディア・アート

 

→展覧会特設サイト

コンピューターや電子機器などの新しいテクノロジーを利用したアート、メディア・アートの展覧会を、長野県出身の研究者でアーティストの金箱淳一と馬場哲晃を中心に、金箱の所属する制作ユニットenv.とそのメンバーである原田智弘の出品により、初めて開催します。メディア・アートは、テクノロジーの進歩と社会の変化とともに変容してきました。アートに鑑賞者が関わり変化が生まれるインタラクション(相互作用)もその特性のひとつで、センサーで鑑賞者の動きを感知して変化する作品や、作品を介して鑑賞者同士が対話を行う作品などがあります。本展では、金箱と馬場の作品に共通する音楽に着目し、見えないけれど確かに音が存在している楽器と人が交わった空間すなわち「あわい」をテーマに取り上げます。そこには、人と人、人とモノ、自然と人工物、生と死、展覧会における作品制作者と鑑賞者、展示空間のような非日常と日常などさまざまな「あわい」が想起されます。作品との対話、作品を介した鑑賞者同士の対話でつながるメディア・アートの体験は、現代のあいまいで不確実な「あわい」から、その先にある生きることとは何かを考えるきっかけとなるでしょう。

主催:小海町高原美術館(小海町立)
後援:長野県、長野県教育委員会、信濃毎日新聞社、SBC信越放送、NBS長野放送、 
TSBテレビ信州、abn長野朝日放送、FM長野、東京都立大学

 

展覧会情報

  • 会期

    2024年4月6日(土)〜6月2日(日)

    休館日

    毎週火曜日(4月30日は開館)

    開館時間

    9:00〜17:00(最終入館は16:30)

    入館料

    一般:500円
    高校生以下無料

出展作家

  • 金箱淳一 KANEBAKO Junichi

    1984年、長野県生まれ。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)を修了、筑波大学大学院人間総合科学研究科で博士(感性科学)を取得、現在は神戸芸術工科大学准教授。楽器インター フェース研究、障がいの有無にかかわらず、共に音楽を楽しめる「共遊楽器」(作家による造語)を研究・開発している。

  • 馬場哲晃 BABA Tetsuaki

    1979年、長野県生まれ。九州芸術工科大学、九州大学にて芸術工学を専攻し、博士を取得(芸術工学)。現在は東京都立大学教授。芸術、エンタテインメント、教育、デザインに関してインタラクションを軸にした研究をしている。

  • 原田智弘 HARADA Tomohiro

    音楽家、音空間デザイナー。CM音楽、映画音楽、ゲーム音楽制作の他、大手楽器メーカー電子楽器のサウンド開発に携わりながら2001年(株)ソニカを設立。ソフトウェア楽器のメーカーSonica Instruments、音環境デザイン事業ソラソレ堂の二つの事業を展開中。ソラソレ堂では音環境デザインの手法を確立し商業施設、オフィス、エレベータ内などへの音空間実装実績を持つ。

  • env.(エンビ)

    楽器インターフェイス研究者の金箱 淳一、音空間デザイナーの原田 智弘、エンジニアの中村 開によるユニット。音を空間上に点描していくアプローチで作品を制作している。

  • 共同制作者

    首藤圭介 SHUTO Keisuke
    1978年大分県生まれ。名古屋造形大学美術学科I類彫刻科卒業、慶應義塾大学メディアデザイン研究科修了。現代美術作家の傍ら、インテリアや店舗、展覧会の企画デザインに従事。現在、女子美術大学アート・デザイン表現学科メディア表現領域准教授。

    中村開 NAKAMURA Haruki
    ハードウェア/ソフトウェアエンジニア、プロトタイパー。電子工作の技術をベースに、様々な作品のプロトタイプに携わる。自身の活動の一環として制作ユニットenv.の前身となるプロジェクトに参画し、インタラクションデザインにフォーカスした作品の企画・制作・展示に協力。

    渡邊義徳 WATANABE Yoshinori
    東京生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科木工専攻卒業。武蔵野美術大学木工研究室スタッフ、組楽工房在籍(家具職人)を経て2011年からユニットプロジェクト2TONEを始める。

関連イベント

  • 関連イベント

    ◎オープニング・セレモニー&アーティスト・トーク 4月6日[土] 午後1時~ 講師:金箱淳一氏、馬場哲晃氏、原田智弘氏 申込不要、入館料のみで参加いただけます。 ◎学芸員によるギャラリー・トーク 4月21日[日]、5月1 […]

目次