コンピューターや電子機器などの新しいテクノロジーを利用したアート、メディア・アートの展覧会を、長野県出身の研究者でアーティストの金箱淳一と馬場哲晃を中心に、金箱の所属する制作ユニットenv.とそのメンバーである原田智弘の出品により、初めて開催します。メディア・アートは、テクノロジーの進歩と社会の変化とともに変容してきました。アートに鑑賞者が関わり変化が生まれるインタラクション(相互作用)もその特性のひとつで、センサーで鑑賞者の動きを感知して変化する作品や、作品を介して鑑賞者同士が対話を行う作品などがあります。本展では、金箱と馬場の作品に共通する音楽に着目し、見えないけれど確かに音が存在している楽器と人が交わった空間すなわち「あわい」をテーマに取り上げます。そこには、人と人、人とモノ、自然と人工物、生と死、展覧会における作品制作者と鑑賞者、展示空間のような非日常と日常などさまざまな「あわい」が想起されます。作品との対話、作品を介した鑑賞者同士の対話でつながるメディア・アートの体験は、現代のあいまいで不確実な「あわい」から、その先にある生きることとは何かを考えるきっかけとなるでしょう。
主催:小海町高原美術館(小海町立)
後援:長野県、長野県教育委員会、信濃毎日新聞社、SBC信越放送、NBS長野放送、
TSBテレビ信州、abn長野朝日放送、FM長野、東京都立大学