小海町高原美術館では、紙の魔術師と呼ばれている太田隆司の展覧会を開催します。
太田隆司は、1964年、東京都清瀬市に生まれ、日本大学芸術学部デザイン学科在籍中より、自動車のイラストを描き始め、卒業後ペーパーアート作品の制作に専念、1995年自動車専門誌「CAR GRAPHIC」で「PAPER MUSEUM」の連載を開始します。2002年テレビ東京の「TVチャンピオン」ペーパークラフト王選手権で優勝、「神の手●ニッポン展」への出品や、全国の美術館、博物館等で多くの個展を開催しています。
綿密に計算されたパースペクティブの中、切り出した紙を幾重にも重ね合わせ、立体的に、そしてリアルに情景を描き出す太田独自のペーパーアートは、身近にある紙の可能性を広げ、私たちに驚きと感動をもたらします。また、作品に登場する人物や犬、自動車は深い物語をつくり、リアルな描写を越えた情景を描き出します。
本展では、太田の原点である自動車から昭和の情景、鉄道のある風景、日本と世界の風景等を展示し、合わせて、作品制作過程、ライティング、映像表現の紹介と、本展に合わせ制作された小海町をモチーフとした作品を通じ、太田の作品に込めた世界観をご覧いただきます。
掲載作品:《君暮らす街 I》太田隆司作、制作協力:新井隆 ⒸTAKASHI OHTA