長倉洋海(1952年 北海道生まれ)は、世界の辺境や紛争地を精力的に取材し、そこに生きる人間そのものを捉えてきた写真家です。
本展では、長倉が新しい旅の中で、内戦が終結し平和への祈りを捧げるスリランカの人々や、死者を迎えるメキシコ先住民、サハラのボロロ遊牧民など、自分の知らない世界、初めて目にする光景にレンズを向け、世界各地に生きる人々の姿を捉えた作品を紹介します。
長倉は語ります。「地球のどこかで絶えず争いがある。それでも伝統を守り、誇りを抱き、祈りをささげる人たちがいる。先人たちが拓いた道を伸びやかに、そして、たくましく歩んでいく人たちがいる。その先に新たな世界があると確信しているかのように。」
作品を通じて、私たちが生きる世界を見つめ直し、その先の世界を思い、さらに、生きるとは何かを考えるきっかけを得ていただけたら幸いです。