
古文書・公文書の中でも最も分かりやすいであろう「絵地図」は、馴染みのある地域が描かれているということ、一枚一枚が直筆で描かれているということから、文字の読解が叶わなくとも地域の歴史を感じられる「絵」として楽しめるものでもあると予想します。また、江戸末期から明治にかけての資料、特に地図情報からは古代湖の存在を匂わせる情報が得られる可能性があります。その他にも、昔の地図から読み取れる情報(地形や町の位置など)は現代とは異なるものとしての発見があるに違いありません。そしてそれは、町の名前の由来となった古代湖の存在を明らかにすることにも繋がるかもしれません。
まずはみんなで“開けて、見る”ということをしたいと思います。
各資料を見たうえで参加者の方々の意見やこれまでの調査内容、新たな気づきを共有し、記録としてまとめていく。そして写真撮影を踏まえてデジタルアーカイブとして今後の活用の幅を広げることを目標とします。いずれは美術館や町内施設での「絵地図」の公開を行い、資料が広く一般に知られる機会としていきたいです。
美術館にゆかりのある作家で地質学者でもある細萱航平氏は、小海町の地理や地層をテーマにフィールドワーク調査を行い、自身の作品として展示しました。それは地域における歴史や地形の特色を町民をはじめ地域の方々に再発見してもらえる機会として、また美術と理科(地理)という分野の垣根を越えた教育普及として画期的であったといえます。そのなかでも小海町の名前の由来ともなった古代湖の存在に注目し、調査・制作を行ったプロジェクトは、町の歴史を明らかにしていくという意味でも、意義深いものでありました。この“古代湖を探る”という細萱氏の調査を、古文書の今後の活用を考える有志や地域の歴史に興味のある方々と一緒に行なうことで、開かれた形で行うプロジェクトとしたいと考えます。
【日程】2026年8月11日(火・祝)
14:00〜(約90分)
【会場】小海町高原美術館 映像室
【講師】細萱 航平 氏
【参加お申し込み】
予約申込制(15名程)参加無料
参加希望の方は、
以下へご連絡ください。
↓↓↓↓
TEL.0267-93-2133
Mail:bizyutukan@koumi-town.jp
細萱 航平 略歴
1992年、長野県生まれ。彫刻家。現在・仙台市在住。
2015年、東北大学理学部地圏環境科学科卒業 学士(理学)
2017年、広島市立大学大学院芸術学研究科博士前期課程造形芸術専攻修了 修士(芸術)
2020年、広島市立大学大学院芸術学研究科博士後期課程総合造形芸術専攻修了 博士(芸術)
2022年~、東北大学大学院理学研究科地学専攻博士後期課程在籍
2024年~、宮城教育大学非常勤講師
2026 年~、東北生活文化大学非常勤講師
人間の感覚をはるかに超えた時空間スケールで起こる出来事の経験について考える。自然災害に関わるモニュメントや地質学による地球史推測の方法を参考にしながら、彫刻やインスタレーション、あるいは展覧会のキュレーションなどとしてプロジェクトを展開する。
主な展覧会に、「シンビズム6」(小海町高原美術館、小海/2025)、「ふうけいのまにまに」(信州高遠美術館、伊那/2025)、主なキュレーションに「積層30 ー広島市立大学の教員・卒業生作品を泉美術館のコレクションとともにー」(泉美術館、広島/2024)、「川内地域の地質の表象」(青葉の風テラス、仙台/2023)、「災禍とモノと物語り展」(広島市立大学芸術資料館、広島/2019)がある。