栗林今朝男回顧展 小海町制施行60周年を記念展覧会

小海町高原美術館では、町制施行60周年を記念し、当館の所蔵作品の中核を形成し、惜しまれつつ本年2月に逝去された画家栗林今朝男氏の回顧展を開催いたします。
栗林今朝男氏は、1924年6月、小海町に生まれ、復員後、国展入選(55年)、フォルム画廊(東京銀座)での初個展に始まり数々の個展を開催され、その名は多く方々に知られる様になります。また、現代日本洋画精鋭作家賞(74年)、終戦50周年記念パリ芸術祭グランプリ(95年)、国際芸術文化賞(97年)、マレ芸術褒賞(97年)、レッドリボン芸術大賞(07年)、日本藝術選奨大賞(10年)、第一回世界最高位芸術賞(11年)と数々の賞を受賞され、98年及び03年には紺綬褒章を受章されています。国画会功労者会員、信州美術会会員、佐久美術会顧問、栗林洋画研究所主宰と郷土の文化活動にも貢献されました。
栗林氏は40年以上に渡り、幼いころから生活を共にしてきた馬をモティーフに油彩画を制作しています。栗林氏独自の生活体験から生まれる人生観が表現の原点にあり、馬は栗林氏の自画像ともいえます。半具象とも言える絵画には、抑えられた深い色彩と美しいフォルム、緻密な画面構成で詩情豊かな世界が形成されています。本展では、昨年新たに所蔵作品に加わった作品を含め、初期から近作までを展覧し、栗林氏の画業を回顧します。

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