し〜ん。| 山極満博

小海町高原美術館では、現代美術のグループ展のシリーズ「現代アートシーン」を展開してきました。平成が幕を閉じ、新しい時代が始まる本年、現代美術の個展のシリーズを開始します。
第1回目となる本展では、現代美術家、山極満博の展覧会を開催します。山極は1969年長野県坂城町に生まれ、92年に東京造形大学を卒業、美術・デザイン誌の出版社で編集に携わりながら作家活動をスタート、国内及びスイス等で数々の展覧会を通じて作品を発表してきました。十和田市現代美術館(2008)、アーツ前橋(2013)では、両館の開館に際し、建築空間や動線を読み込んだコミッションワークを設置、常設展示されています。それらのコンテクストは安藤忠雄氏設計の特徴的な空間を有する当館での展示へと繋がります。
山極は「見ること」の関係をよみ、眼に見えない距離間を様々な媒体を駆使して描いてきました。展覧会タイトルの「しーん。」は山極が本展のテーマとして設定した「自失する時間、その静寂」を表現しています。展覧会を体験することで、私たちが見過ごしてしまいがちな時間や空間、出来事に気付き、自身、そして未来を発見していただくことを願っています。

目次