北欧の灯り展 照明デザインから見る灯りの文化

高緯度に位置する北欧諸国では、太陽がなかなか沈まず白夜や薄暮が続く夏の時期がある一方で、冬は日照時間が短い上に天候も悪く、寒く暗い時間が長く続きます。北欧の人達は、古来このような光と闇のサイクルの中で生活をしてきている故に、光を基盤に生活する文化を持ち合わせています。とりわけ冬の暗い時期にキャンドルや照明器具をうまく扱いながら生活する北欧の人達に、豊かな灯りの文化を感じずにはいられません。また、そのような土壌故にか優れた照明器具も多いです。
本展では、北欧の20世紀を代表するデザイナー・建築家による照明器具を取り上げ、照明器具の実物展示、北欧で実際に照明が使われている写真、照明器具内部での光の動きや器具の仕組みがわかる断面模型、設計過程のドローイングなどを展示します。また行灯や提灯など日本の灯りの文化も紹介し、北欧の照明器具への影響にも触れます。
本展が、北欧の灯りの文化を学ぶとともに、日本の灯りの文化を見直すきっかけになれば幸いです。

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