広川泰士写真展 光景

小海町高原美術館では、日本を代表する写真家、広川泰士の展覧会を開催します。
広川泰士は、1950年神奈川県に生まれ、広告写真、TVコマーシャルなどで活躍する一方、ザルツブルグ、パリ、ミラノ、アムステルダム、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ヒューストン、シドニー、東京他、世界各都市での個展、多数の美術展への招待出展、ニューヨークADC賞、日本写真協会賞、A.C.C.ゴールド賞、文部科学大臣賞他多数の賞を受賞、国内外で高い評価を受け、クライアント・ワーク、ライフワークともに精力的に活躍しています。
本展では、日本各地に存在する産業活動や政策事業、さらには自然災害がもたらした一つの側面として、「壊しては創る姿」がむき出しになった異形ともいえる風景を、現代日本の「ごく普通の風景」としてとらえた「BABEL」シリーズ、築後わずか40年で解体撤去することを原則としながら建設される原発を対象に、環境問題に暗黙の警鐘を鳴らすかのような作品群「STILL CRAZY」、時空を越えてそこにあり続けるかのような圧倒的な存在感で私たちの心を揺さぶる「FUJI SUN富士山」を紹介します。
本展を通じ、人間が宿命的に繰り返す破壊と創造の営みに惹きつけられてきた広川泰士の自然と人間に対する世界観を感じていただけたら幸いです。

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